12月30日


〜エローラの遺跡〜


 今日は、エローラへ。
ところが、朝からお腹の調子がおかしい。とうとう、きちゃったか?3時間近くのバスの旅。もつかなあ??
 エローラへの道は、デカン高原に散らばる古い町をつないで伸びている。遠くに見えるのは、ダウラタバードの砦(写真)。かの繁栄の時代がついこの間のような気さえしてくる。デカンのこの地では、こんな風景があちこちにひろがる。今は、いったいいつ?地球の暦が、ここだけは、過去と現在がクロスしているようだ。




 デカン高原の道は、あちこちで道路工事をしている。日本のような大型の機械なんてない。道を掘り返すのは、全部人力。サリーを着た女性たちが、頭にのせたカゴに石ころをいっぱい入れて運んでいる。サリーは、生活着なのだ。日本の着物は違うよね。サリーも着物も、民族の服なのにね。着物は生活着の地位を追われてしまっている。
町をつなぐ道ばたには、スラムもある。木や石や煉瓦?で出来ているうちもあれば、布で囲っただけのうちもある。日本人の感覚からすると、かなり粗末な家でも、朝な夕なに、玄関先を掃く子どもたち、老人たちの姿が見える。ときどきテレビアンテナがたっいる。ひろ〜い草っぱらには、しゃがみ込んでいる人がいる。あれ、何?ひょっとして、雉打ち?だって、だって、あの住まいのスペースにトイレがあるとは、とても思えない・・・。

 草原の小高い丘には、「紅い神様」(ヒンドゥーの神様)がたっている。ときには、庶民の住まいよりも立派な屋根つきの祠にはいているものもある。この地では「神様」大切にされている。道ばたには、ところどころ布にくるまれ花をいっぱいに飾られた「何か」が置かれた場所がある。なんだろう?ひょっとして、亡くなられた方?

 エローラの遺跡では、なんといっても、ヒンドゥー教の寺院の荘厳さ。岩山の上からみると、寺院全体が、象がひく王様の乗る車の形を成しているそうだ。岩山を上からノミとかなづちだけで、彫っていったという。どうやって計算したんだろう?この屋根の傾斜といい、柱の角度といい。何代にもわたっての国の事業だったという。このものすごいエネルギーは、なんなのだろう!!とにかく、圧倒されっぱなし。ところどころに紅い色が残っている壁画群。この寺院がその色鮮やかに輝いていた時代。その時代をこの目でみたい!!かなわぬ夢だけど、ほんとうに心からそう思えてくる。

 エローラでは昼食は抜いて、コーラ・フルーツで補給する。ドライブインで「コーラ!」と注文すると、「コーラはない。ペプシかミリンダならある。」という。ペプシはコーラじゃないんかい?!

 午後にはホテルに帰る。
今日はこれから、ムンバイへ。ところがなんと航空券は18名分しかとれていない。総勢は、24名。男性と、若いほうから3名の女性は列車で移動。即出発。私は・・・ぎりぎりのところで、飛行組。飛行機の時間までにはまだ間がある。これから、またバザールに出てみようということになり、同室のOさん、Hさんとともに、リクシャーを拾って繰り出す。サンダルやビンディーを探し歩いていると、先日のJAPANESE MONEYのおっちゃんが「パンジャビースーツのときのことを覚えているか?何を探しているの?いい店知っているよ。おしえてやろうか?」らしきことを言いながら寄ってくる。なんだか、やばそうな雰囲気。なんとか、まいて、ホテルへもどる。

 夜、航空機でムンバイへ。ここでも、時間はとってもアバウト!! 10時発の飛行機が飛び立ったのは、10時半だった・・・。
列車組がムンバイに戻ったのは、午前1時だった。

 宿泊は、5つ星のタージマハルホテル。





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