12月27日


〜遺跡の中で暮らす〜


 バスで、カンヘリー遺跡へ。カンヘリー遺跡は、ボンベイ北郊外、市の中心から24「の国立公園内にある石窟寺院郡。ジャングルの中の遺跡。ちょっとしたトレッキングも味わえた。野外授業なのか、制服を着た子どもたちの集団と出会う。子どもたちが、騒ぎだすと、そばにいた先生たちが、持っていた木の枝のようなもので、地面をバシッ!!子どもたちは、一瞬にして、静かに。ええっ!!私たちは思わず、目がテンに!!

 公園内にも、民家があって生活をしている。遺跡の中でも山から流れてくる水で、洗濯している人もいる。

 遺跡の広場で昼食。私たちが食べ始めると、どこからともなく、子どもたちが集まってくる。2歳〜6歳くらいの子どもたち。食べたいとねだることもなく、にこにこ笑いながら、見ている。そんなに、見ないでよぉ。食べづらいよぉ。しばらくすると、ゴミと食べ残しを分けて集めるようにと、指示される。一度も口をつけていない、サンドイッチやチキン、果物などは、袋にいれられ、なんと、その子どもたちに手渡される。待ってました!とばかりに、群がる子どもたち。ちょっと権力のある子が分配を始める。美味しそうにほおばる子どもたち。落ちて土のついたチキンを取り合う子もいる。私たちは何故かとても、複雑な気持ちだった。
子どもたちは食べ終わると、紙袋やチキンの骨、ビニール袋は、そのへんに放る。そういえば、ごみ箱ってない。ゴミをゴミ箱に捨てるという習慣もないようだ。みんな、そのへんに放る。
腐りあるいは風化し、土に還るものは、それでもいいのだろう。が、ビニール袋のようにどうなもならないものは?そう思って見ると、街中、ビニールや古布など自然に還れないものがあちこち山のようになっているのが、目に付く。インドにきて、ゴミ問題を考えるとは、思ってもみなかった。

 ここで、水を売っている女性に、絵のモデルになってくれるように交渉。みんなで描き始める。モデルを見つめる私たち。それを見つめる、観光客。描き終えてあたりを見ると、いつのまにか黒山の人だかりに。どこから来たのか、どういう集団なのか、いろいろ聞かれるのだけど、Can You Speark English? No! 

 帰りの時間が迫ってくる。山道を下る、さっき広場にいた子どもたちが、ついてくる。
「1ルピープリーズ!」「キャンディープリーズ!」 バスに乗っても、窓に手を延ばして、せがんでくる。やがて走り出すバス。おいかけてくる子どもたち。

 彼らは、ここに住んでいるのではなく、観光客めあてに集まってくる、こどもたちだそうだ。




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