宮島 雑記

              

 私が参加した講座は、「建物」。

 初日は講師の方といっしよに、いくつかの場所をめぐって歩きました。旅の疲れも手伝って、初日はとても描く気にはなれず、適当にブラブラと町を歩き、甘味処で一休み。

 そこで、キミ子方式海外実践チームがチャドに出かけた折り同行されたAさんとご一緒でき、チャドでの暮らしぶりも聞かせていただきました。広島出身のAさんは、原爆で何にもなくなってしまったところからまた、生活をひとつひとつ掘りおこしていったことが、チャドでの暮らしでとても役にたったのだそうです。チャドの人たちの暮らしを支える本来のあり方は、チャドの人たち自らが、ああしてみよう、こうしてみようと、考え実践できるようにアドバイスすること。けっして、最先端の機械を導入したり、大金を渡すことではないと、おっしゃっていました。これって、保育や教育の世界でも同じだよね。絵を描くことも心豊かになるけれど、思いがけずこんな素敵な出会いもあったりして、嬉しい。

 絵を描いていると、いろいろな人が声をかけてくださいます。今回は偶然にも、同じ場所でカメラの仕事をしている方がいらして、丸1日、彼は写真を撮り、私は絵を描いていました。仕事での写真以外に自分のライフワークとして、「宮島の朱」も撮り続けていらっしゃるのだそうです。光の射し込む方向によって刻々と変わっていく厳島神社の朱の色をは、とても美しい。でも、これ!!という色は、一瞬でしかない。その色に出会えるまで、根気よく待つのが大事だよと教えてくださいました。あ〜絵を描くのも、そ〜だなぁ。一点一点の色を大事に、私も描いていきたいなぁ。