地質見学会 鳥取県中部の地形・地質(指導 鳥取県立博物館) 2004.8.20

鳥取県立博物館学芸課の平尾和幸自然係長の案内で,青谷高校理科教員は鳥取県中
部の地質学習を1日行った。
花崗岩は分かっても,安山岩,玄武岩の区別がつかなかったが,何とか・・・
水晶探しは皆目の色が変わった。私は収穫なし。とほほほ・・・・
でも石英の固まりは持ち帰ったので,こすって光らす(水中でも光る)実験は楽しみである。
1 波食棚トビの鼻
海岸付近は緻密な玄武岩が高い海食崖を形成している。波食棚は30mほど沖合に突き
出ていて,海面から2mの高さがある。波食棚の上のレキは,波によって動かされ,特有
のくぼみ(おう穴)を形成している。おう穴は節理の交差点上に多く見られる。

後島海岸の火山弾
周回道路建設のために切り崩された岩が,海岸に落ちている。
背後の海抜87mの甲亀山を中心になだらかな溶岩台地となっていて,第三期鮮新世のこ
ろに活動した火山から流出した玄武岩の溶岩で形成されている。これは亀尻溶岩と呼ば
れている。
また,火山弾が多数採集されていて,6kgを越えるものがあることから,火口は近くにある
と考えられている。
2 元宇谷保育園付近の砂丘
クロボクに被われた丘陵地。下から古砂丘,大山倉吉軽石層,AT火山灰層の順で堆積し
ている。ここでは新砂丘は見られず,火山灰層が直接地表に露出している。元保育園付近
から海岸に向かって新砂丘が形成されている。
3 原公民館裏の砂採り場
高さ15mほどの斜面はすべて古砂丘砂。わずかに厚さ3mくらいの大山火山灰層が一番上
にのっている。砂丘で埋まってこの周辺はかってはン内湾であった。
古砂丘を被う黄褐色や茶褐色の火山灰層は大山火山灰層で,ミソ土と呼ばれる黄褐色の
部分は,約5万年前の大山噴火で降った対戦倉吉軽石である。この上にさらにキナコと呼
ばれた,南九州の姶良カルデラから約2万5千年前に飛んできた火山灰層がある。

4 福山の採石場
風化した花崗岩の採石場。建材用の砂を製造しており,今回最も興奮した場所である。
黒っぽい水晶が採れるため,昼食も忘れ,皆夢中で1時間半過ごした。花崗岩の風化が
激しく,水晶の着いたしっかりした岩盤は少ない。
5 橋津の海食洞
「ハワイ馬の山公園,風土記館」の案内近くに,鉢伏山板状安山岩と呼ばれる厚さ3〜5cm
の節理(溶岩が冷え固まるときにできる)の見える切り立った断崖や洞窟がある。
崖の大きなくぼみが海食洞で,波浪により断崖の弱いところがしだいに浸食されてできた。
過去の海岸線の位置や海水面の高さを推理することができる。
こうもりが棲むらしいので,中には深く入らなかった。
6 今滝
海に近い滝は日本ではめずらしいとのこと。舎人川の源流にあり,高さ42m。花崗岩の上
を鉢伏板状安山岩が被い,滝付近で両者が接触している。
花崗岩は風雨かし浸食されやすいが,安山岩は浸食されにくい。風化した花崗岩が流水に
より運び去られ,支えを失った安山岩が崩落して急崖になり,滝が形成されたようだ。
ハエのような小さな魚がたくさん泳いでいた。
涼しく,冷たい水でスイカやビールを楽しむとよい。
レッド・ブックに記録されるような貴重な植物も多いという。