カメラオブスキュラ

○こんな実験です
ラテン語でカメラは部屋、オブスキュラは暗いという意味です。「暗い部屋」ですね。
この装置の歴史は古く、紀元前5世紀ごろの中国の思想家・墨子とその弟子たちの著書には、針穴を通過する光が交差し、倒立した像ができるという記述があります。
また、画家のフェルメールはカメラ・オブスキュラを使い、擦りガラスに投影した映像をトレースして下絵を作っていたとも言われています。

○こんなことが学べます
被写体の各点に当たっていろいろな方向に反射された光のうち、凸レンズやピンホールを通過した1点の光だけが平面に投射されて写し出され、像を作ります。  

参考:https://vermeerpaint.com/348.html#google_vignette
○準備しよう 
3Dプリンタで製作したレンズを取り付ける外箱と、スクリーンを貼り付ける内箱、レンズホルダー、凸レンズ、スクリーン用のスリガラス状のプラスチックシートまたはパラフィン紙、両面テープ、光源用電球

○作ってみよう
@ 凸レンズの焦点距離を測定します(太陽光をレンズに当てて、光の像が最小になるときのレンズと像の距離が焦点距離になります。
A 焦点距離に合わせ、外箱と内箱を設計し、3Dプリンタで製作します。
B 外箱の前面の穴に凸レンズを取り付けます。レンズホルダーに収めて両面テープで貼ります。
C 内箱の後面に両面テープでスクリーンを貼ります。
D 光源用電球面に、読み取りやすい文字を太く書きます。

遊び方 
内箱を前後に動かして、光源の像がスクリーンにはっきり写るようにします。
内箱の側面にグラフ用紙をはったり、白紙を貼って、ピントの合う位置の距離を記入すると、簡易距離計として使えます(啓林館の高校物理教科書に採用されています)。
スクリーン位置に印画紙や感光紙を置くと、写真機になります。

固定焦点単レンズカメラ 参照

http://hal.ne.jp/ashi3/qtaro/science/camera/camera.htm

○開発にあたって
小学校のサイエンスクラブで使えるようにしました。厚紙で作ると保存が難しいので、丈夫な箱になるように3Dプリンタを使いました。