○こんな実験です
透過型回折格子は波長の目盛りを付けやすく、分光器を製作しやすいという利点があります。
ここではd=1/1000mmの格子状数を持つ透過型レプリカ回折格子を用いた、構造が分かりやすい分光器を作ります。
○こんなことが学べます
レプリカ回折格子は等間隔で筋(傷)が光れており、傷の無い部分は光が透過後回折し、広がります。
このとき、隣り合う透過位置から広がる光の経路が1波長λに等しいとき、最初の(中央位置から)回折によって光が強く現れる位置は右図を参考に
dsinθ=λ
を満たす角度方向になります。
この式を使って、各色のレーザーを用いて、波長(例えば青レーザー光は420nm)位置を決めることができ、目盛りを適切な位置に配置することができます。
波長が分かることで、定量的な光の理解に繋がります。
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○準備しよう
3Dプリンタで作ったパーツ、1/000mmの格子定数のレプリカ回折格子、計算してつくられた目盛り、両面テープや接着剤、光源装置
○作ってみよう
@ 両面テープで回折格子を向き(横にスペクトルが広がる向き)を間違えないように、両面テープで固定します。
A 各パーツを接着剤や両面テープで固定します。 |
LED光源。5Vで駆動.3Dプリンタで作製しました |
○実験方法
回折格子側からスリット(細い隙間)を通った光を覗きます。波長位置を確認しましょう。LEDの光を半導体のバンドギャップのため、ピークが広がっています。
レーザーポインターの光やナトリウムランプのd線などで、波長目盛りの位置を調整してください。
○開発にあたって
以前は分光器は厚紙で作ってましたが、子供たちが持ち帰る途中や、帰宅してから壊れることが多く、3Dプリンタで壊れにくいものが要望されていました。
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