振動ごきぶり



 HSC(広島サイエンスクラブ)の土肥健二氏が,楽しい実験を開発されました。運動に方向性があると,振動のエネルギーで進むことができます。金属タワシをモーターで振動させて,走らせてみましょう。
【テーマ】 金属タワシの運動
【目的】 金属タワシを偏心モーターで振動させ,前進させる。形を工夫することにより,振動で方向性が生まれることを学びます。
【準備】 金属タワシ,モーター,乾電池ボックス(単3,2個用,スイッチ付き),単3乾電池2本,小型ターミナル,ラジオペンチ,両面テープ
【原理】 タワシの足を一方向に曲げ,モーターで振動させると,針金の足と床と の間で前後方向の摩擦の差が生じ,タワシは前進します。超音波モーターも, 同様に振動を回転に変えるものです。
【方法】 
@ 金属タワシの針金の足を,ラジオペンチを用いて一方向に曲げます。
A タワシの上にモーター,電池ボックスを両面テープで固定し,配線します。
B モーターの軸に小型ターミナルを取り付け,電池を入れてスイッチを入れ, 平らな床の上に置いて走らせます。まっすぐ走らせたり,一方向に走らせるための工夫をしよう。
【発展】
・ 小型のモーター(写真はPHS用振動モーター)や小型乾電池を用いて,ハブラシを走らせたり,水の上を走るものを工夫してみよう。

 右の図は,携帯電話用振動モーター(秋月電子などで数百円)と単5乾電池ボックスを接続し,厚紙に両面テープで張り付け,その下に人工芝を張り付けたものです。中電ふれあいホールで遊んでいる様子が,最初のページにあります。

【オリジナリティ】原型となった「振動ごきぶり」は,1998年8月に開催された,科学の祭典全国大会の実験交流会で,HSC(広島サイエンスクラブ)の土肥健二氏によって紹介され,その楽しく,ユーモラスで,俊敏な動きが好評を博しました。その伍急速に全国に広まりました。ここに感謝の意を表したいと思います。

参考:SAH 2000 No.20
ASHIさんちへ戻る