綾木いづみ

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-  日本画について -


日本画は長い歴史と文化を担った東洋画の中から生まれ、日本人のすぐれた美的感覚によって磨かれながら今日に至っています。 それだけに、日本の文化、心、美のルーツを求めてゆくとおのずから日本画の世界に直面しないわけにはいきません。 日本画には西洋画と異なった様々な特色があります。 また近代の日本画は色彩に富み、様々な表現方法がとられています。 私も日本画の持つ品格に敬意を払いつつも、実験性に富んだ、エネルギッシュな作品を生み出してゆきたいと願っています。 そんな息吹を感じていただければ幸せです。





日本画

日本画は日本の伝統的な技術と素材を用いた絵画です。
主として粉砕した自然の鉱石を絵の具とし、にかわを接着剤として使用します。
岩絵具はさらに挽いたり熱することで色を変化させます。
金属の箔や粉、貝殻の粉、土なども使われ、和紙や絹布、木板など、様々なものに描かれます。




岩絵具

天然の鉱物を使用しています。粉の粗さによって、いくつかの段階に分け使用します。粗さは細かい砂から粘土まであり、日本では市販されています。最も細かい粉を白(びゃく)と言い数字が少ない数ほど粗い絵の具になっています。膠(にかわ)と混ぜて使用します。岩彩と呼ぶこともあります。

群青  藍銅鉱
緑青  孔雀石
辰砂  硫化水銀
水晶  水晶末
胡粉  牡蠣の殻



(でい)

金属の質感を得るためのもので、金泥やプラチナ泥などがあります。


箔は金属を非常に薄く叩き延ばしたもので、10〜13cm角ほどで市販されています。
例; 純金、プラチナ、銀、銅、アルミ


箔押しの技法

四つ折りにした新聞紙の上に、油を2,3滴たらしておく。
バレンを使って油のにじんだ新聞紙をよくこする。
バレンで軽くこすって油気を薄い紙に移す。
油がなじんだ薄い紙を、再び箔の上に戻し、竹製のピンセットで軽くなでると箔に密着する。
画面に刷毛でにかわを引いておく。
箔を薄い紙と一緒に竹製のピンセットで軽くつまみ、箔の他の一端は指先でつまんで、泡が入らないように位置を定めて押していく。この時わずかな風でも失敗する。
箔1   箔2

1.箔を置きたい所へにかわを塗る

 
2.あかし紙といっしょに箔を置く
箔3   箔4
3.あかし紙をはがす
 
4.綿で箔を押える

砂子

箔を細かくしたもので、画面上に撒き定着させることによって装飾的効果を出します。箔を砂子にするには、下が網目になっている筒に入れます。硬い筆などでかきまわすと網目から金属の粉が出てくる仕組みです。





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