やってみよう!(3)


ポンポン船を走らせよう


 祭りの屋台店などで,昔売られていたブリキのポンポン船を再現しましょう。船体は流線形の鰯の缶を使います。

【テーマ】
 ポンポン船を作り走る原理をさぐる。
【準備】
 鰯の缶詰の空き缶,アルミパイプ(直径2mm,長さ18cm),ペットボトルの金属製のふた,ロウソク,金切りはさみ
【原理】
 ポンポン船は,蒸気エンジンやガソリンエンジンと同じ熱機関であり,熱エネルギーを利用する。熱は温度の高い方から低い方へ移動するため,熱をエンジンに導くには高い温度の熱源(高熱源:ここではロウソクとパイプのコイル部分)と冷却して熱を奪い取る冷却部分(低熱源:パイプ全体で水冷+空冷)が必要である。冷やさないと,エンジンの焼け付きが生じる。
 この船は,走っているときシューシューという振動音が聞こえる。パイプ内の水が熱せられ,水蒸気とともに水中に噴出すると,水の慣性により水が出過ぎるため,パイプ内が負の圧力となって水の吸入が起きる。この過程が繰り返され(自励振動という),船の形状から船は前へ進む。
【方法】
  1. 缶詰の上部を切り取り,図のようにパイプを通す切り込みを入れて船体を作る。
  2. パイプを単3電池にゆっくり巻き付けながら,中央をコイル状にする。
  3. 金属製のふたにロウソクを立てる。
  4. パイプに水を満たし,ふたを舶体に設置し,ロウソクに点火して走らせる。
さあ,誰の船が一番速く走るかな。



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