ポカラへ

【12月29日】

 今回の旅のお楽しみのひとつに、ポカラ行きがあった。「トレッキングができますよ。」というふれ込みに、自称「海人間」の私でも出発前からワクワクしていた。これを機会にとトレッキングシューズまで新調した。ポカラへは国内線 COSMIC AIR。「プロペラ機だってさ。18人乗りらしいよ。」というささやきに、ワクワクドキドキは最高潮に達した。鳥取空港前の公園にはこの手のプロペラ機が模型としておいてあって、子どもたちのかっこうの遊び場となっている。とっさにその飛行機が私の頭に浮かんだ。「あれが飛ぶのか?それもヒマラヤを〜〜!!うわぁ!!いいぞぉ〜〜」

 航空機が時間通り飛ばないのには、もう慣れっこだ。今朝カトマンドゥはとてもガスっている。数メートル先を目を凝らして見るのがやっとだ。「こりゃ、飛ばんな。」と察する。案の定「早朝便」がやっとフライトできたのは、お昼だ。ホテルで数時間、空港で数時間待ち。だれもがあきらめ半分か、はたまた当たり前なのか。苛立つ人もなく、時間を過ごす。日本なら、こんな具合にはいかないな、きっと。イライラは人に伝染するから。

 離陸前にキャンディーと脱脂綿が配られる。「脱脂綿??」と不思議がっていると、「知らんだろうが、プロペラ機の音って相当なものなんだよ。耳につめときな。」と、ツアー仲間が教えてくれる。予想どおりのけたたましい音をたてて、離陸。「無事、飛んでね。」離陸してほどなく、お飲物も配られる。まったくこの狭い通路をフライトアテンダントのお姉さんはすまし顔で、ペットボトルとプラスチックコツプ片手に、上手についでまわるのには、驚き。ちなみにお飲物は選べません。ミネラルウォーターのみ。でも行き届いたサービスだよ。

ポカラへ飛ぶ、プロペラ機。今時、コックピットの中が丸見えというのも珍しい。 プロペラの向こうにヒマラヤの山々が見える。

 右手にヒマラヤの山々が見えてくる。うわぁ〜!!こんなに間近に。山おとこ・山おんなたち憧れの山が迫ってくる。空の青さと山の雪の白さとが、本当に美しい。1時間もしないうちに、ポカラへ到着。快晴。カトマンドゥの霧の風景が嘘のようだ。

 さて、ホテルへ・・・のはずが、行けない。バスがいないのだ。何時着くともわからない客を待つ間に一仕事なのか、バスは帰ってしまったのだ。すぐに呼び寄せるも、今度は車体のアクシデントで、結局バスは使えず。タクシーでホテルへ。「フルバリリゾート」は、メインストリートから4キロほど、渓沿いに行ったところにある。行き着くまでどんな田舎だろうか・・・と思う悪路だが、着いたところは別天地。ほんとにリゾート。沿道の村の生活との落差が、オイオイ、イイノカイ??って感じもする。ここにトレッキングだけで一泊するのが、もったいない。

 

フルバリリゾートの敷地のすぐ下はこんな絶壁の渓谷。一部は畑になっている。ガイドさんは、ここをネパールのグランドキャニオンと呼んでいた。

フルバリリゾートから見る、マチャプチュレ