平成10年度の文部省委託研究に選定されました。シミュレーション歴20年の私の思想の集大成になります。(株)ADWINスタッフの大変すばらしい3Dキャラクターによる動画や,ビデオ編集技術,シミュレーションツール作成技術により、楽しく学習を進めることができます。シミュレーション部分は切り離してWEB上で走るシミュレーションツールになっています。
ニュートンの力学体系プリンキピアをもとにしたシミュレーション空間で、日常から天体の宇宙全体のシミュレーションを、簡単な設定で行うことができます。平成11年12月より発売されています。
最初の図はタイトル画面です。
次はニュートンに影響を与えた当時の先人達と,その地理的配置を表します。時間・空間的な歴史イメージを学ぶことができます。
ニュートンをめぐる人々は多く,彼らの交流や議論の経過をたどりながら,法則が作られていく過程を学びます。当時の歴史的背景や科学的知見の中で,葬り去られた理論も登場します。
特に,チコ・ブラエの生涯をかけた観測データをケプラーが受け継いでその数学力を駆使して天体の運行の法則を作り,ニュートンが万有引力の法則に一般化する部分は,本編の中心でもあります。このことに関して,ガリレオ,デカルト,フック,レン,ハレーらが関わってきます。
机上のシミュレーションで終わることなく,身近な道具でできる実験を紹介したビデオ画像を用意しました。現実の世界との対比を行うことができます。
シミュレーション部分は,本編の流れの中で,特にプリンキピアの展開を中心に利用していますが,単独に切り離して,様々な重力加速度の違いや,質量や速度を変えたり,物体の配置を工夫してアトウッドの滑車の実験を再現したり等,学習者の自由な発想で創意工夫することができます。
右図は平成11年1月に鳥取県立青谷高等学校の2年生の物理TBで実施された実践授業の様子です。
月にどのような力(大きさと向きはマウスで与えることができるモーショントレーサーによるシミュレーションを用いた)を与えると,地球の周りを楕円運動できるかを中心に学習しました。