クリスタルテレホン


結晶(クリスタル)のある方向に力を加えると,電気を発生する性質を圧電効果といいます。この性質を利用したものに,結晶をたたいて高圧の電気を発生させ,火花を飛ばしてガスコンロ等に点火する装置もあります。ここでは声の振動を電気の変化に変えて伝え,さらに同じ装置で電気の変化を声に変えて聞く電話に応用しました。電池もないのに遠くまで届く省エネ通信が,双方向でできます。

【テーマ】 クリスタルイヤホンを用いた双方向通信

【目的】 クリスタルイヤホンを2個接続してクリスタルテレホンを作り,電話器の基本原理を学習する。
【準備】 クリスタルイヤホン2個,半田,半田ごて,ビニルテープ
【原理】 クリスタルイヤホンの中には,薄い金属箔の振動板があります(無理 矢理開けると破れるので注意)。これが声による空気の振動をクリスタルに伝 え,圧電効果によって電圧の変化に変えます。この変化が電線を伝わり,もう 一方のクリスタルを振動させ(圧電物質に電圧をかけると振動します。パソコ ンや腕時計に圧電スピーカーや圧電ブザーとして利用されています),振動板 によって声に戻されます。
【方法】
@ イヤホンから出ている2本の線をそれぞれつなぐ。ひねってビニルテープを 巻くか,できれば半田付けをする。
A イヤピースをとった側をマイクとし(イヤホンを壊さないようにゆっくり回して取る。本体中央が回ると振動板が破れるので注意),互いに通話を行う。
【発展】 数本接続すると数人で会話を行うことができる。


ASHIさんちへ戻る