●どんな実験なの 昔は青銅などの金属の板をを磨いて鏡にしていました。それらの鏡の中には、鏡の面に太陽の光を当てて、反射光を映し出すと、その光の中に、鏡の裏面に作られた仏像やお経の文字などが、明るく映し出される、不思議な鏡がありました。これらは、鏡を神として信仰した中国や日本で作られ、日本では江戸時代から見られます。 この鏡は、光の中に浮かび上がらせたい像を凸として残し、反対側をぴかぴかに磨くことで得ることができます。像を造るには、金属を溶かして型に流し込む鋳造や、掘っていく方法、像の周囲を溶かす方法などがありますが、ここでは簡単に、かつ安全に実験室で可能な、エッチングによる方法を使います。 【原理】 エッチングで残った部分は、反対側を磨くことによって、厚い像の部分の裏面が少し凹面に曲がり、太陽の光を集めて明るい像を映し出します。このように、板の厚さの違いが光で分かるため、半導体の表面仕上げの検査にも使われています。 ●実験のしかたとコツ 【方法】 |
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@きれいにした銅板に、油性ペンで下絵を描きます。 | A塩化第二鉄水溶液中に入れます。 | B像の反対側を研磨します。 C ワックスを薄く塗って仕上げます。 |
D 太陽の光を鏡面に当て、白い紙に反射光を映し出してみよう。 |
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●気をつけよう 塩化第二鉄水溶液は、ひふや服についたらなかなか取れないので、注意しよう。 太陽の光の代わりに、OHPやスライド映写機の光を使っても、うまく像が映りません。晴れた日に観察しましょう。 |