パイプの中の空気は,それぞれ固有の振動数を持ちます。耳をパイプに当ててみるとサーという波のような音が聞こえます。長さを変えると音の高さ(振動数)が変わるのもこの原理です。
ここではパイプの口をたたいて音を出すパイプホンを作ってみました。パイプオルガンの基本的原理が学べる楽器です。
【テーマ】 パイプホン
【目的】 長さの異なるパイプを並べて,共鳴する音の高さとパイプの長さの関係を知る。
【準備】 塩化ビニルパイプ(4m),接着剤,台用アングル,ボルト,ナット,パイプ切断機,スパナ,周波数測定装置
【原理】 パイプの中の空気は,その長さや形(細長いものは主に長さ)に応じた固有振動数で振動します。パイプの入り口で発生させた打撃音はいろいろな振動数の音を持つため,パイプの中の空気の振動数と一致したものだけが,大きく聞こえます。
【方法】
@ 周波数測定装置で確認しながら,少しずつ塩化ビニルパイプを切断し,エルボーをたたき口として先端に取り付け接着します。
A 音階の順にパイプを並べます。
B 台に固定して完成です。スリッパや厚紙でエルボーをたたいて曲を演奏します。
厚紙を重ねたものが,澄んだ音を出しやすいです。
【発展】
・エルボー部分に適当なブザーを設置し,鍵盤で切り替えればパイプオルガンになります。
* この実験は,物理教育学会近畿支部の宝田氏のものを発展させました。