好みのフィギュアを乗せてあそぼう |
○こんな実験です 磁石のN極やS極の同種の極の反発や異種の極の吸引を用いて,底の丸いマグネットを回転させます。マグネットに好みの人形を乗せて遊ぶことができます。 「ピグリンの回転舞踏会」という名前で,サントリーDAKARAのペットボトルのオマケとして有名になりました。 DAKARAのボトルをブタのピグリンに近づけていくと,くるくる回りながら離れていったり,くっついてきたりします。 ここでは掲示物を壁にとめるマグネットを用いて,ピグリンのようなおもちゃを作ってみましょう。 ○こんなことが学べます 磁石のNとSの反発や吸引の性質や,底の丸いマグネットが回転する原理を学ぶことができます。 ○こんな仕組みです 回転するマグネットは,円板の上下がNとSの組み合わせになっているもので,底が丸くころがりやすくなっているものを選びます。また,マグネットに近づけて回転させる磁石も,NとSがはっきり分かれているものを選びます。 マグネットの上がNのときは,近づける磁石はNとSの組みが斜めになるように近づけると,マグネットの底が少し持ち上がって回転の中心がマグネットの底の中心からずれ,重力に対する位置エネルギーを低下させようとして,マグネットを回転させようとする力のモーメントが生まれます。 ここに岐阜物理サークルの村田先生が詳しい解説を書かれています。 |
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磁界観察シートで見たマグネットの磁界の様子。上面がNまたはSだけになった上のタイプが使用できます |
右側は,使用できるマグネットです。百円ショップ「セリア」にありました。U型磁石もあると使いやすいです |
○準備しよう 上下がNSになった底の丸いマグネットまたは,円盤形ネオジム磁石を用いたマグネット(この場合は,底の丸いプラスチックのスプーンを使う) ,フィギュア(軽い人形),両面テープ(強力タイプ) ・あると便利なもの 磁界観察シート,U形磁石 ○入手先 磁界観察シート:(株)シータスク |
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大抵のマグネットは上の写真の下のタイプで回転しません。できれば,磁界観察シートを持参して調べて購入しましょう |
右上のマグネットからネオジム磁石を取り出して,プラスチックのスプーンに,強力両面テープで貼り付けたものです。とてもよく回転します。このスプーンの背に乗せていろんなものを回転させるアイデアは,兵庫物理サークルの森本先生から学びました |
○作ってみよう @上下が一面NまたはSのマグネットを使うときは,丸い面を下にして,磁石の上に両面テープで人形をはりつけて完成です。 Aネオジム磁石を使ったマグネットにはいろんな形状があります。テントウムシ型の小さな磁石のついたものは,ストローなどの軽いものを乗せて回すことができます。 B左の写真のようにそのまま使えないものは,磁石を取り出します。 Cプラスチックスプーンの底に強力両面テープで貼り付けます。NとSを考えなくてもいいです。この上に人形を両面テープではり付けます。 |
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動画:銀河鉄道999メンバーの回転 (マグネットから取り出したネオジム磁石数個で回転) | 動画:目玉おやじの回転 (U型磁石で回転) 動画:目玉おやじの回転2 (マグネットで回転) |
動画:目玉おやじの回転3 (マグネットから取り出したネオジム磁石1個で回転)) | |
U型磁石は少し傾けています。角度や磁石の極の向きを変えて遊びましょう。 |
○遊び方 左の写真はマグネットがNが上を向いています。向こう側左が少し持ち上がって,回転を始めようとしているのが分かります。このままU型磁石を押せば,反発しながら回りますし,U型磁石を上下逆にすれが,吸引しながら回ります。U型磁石は鉛直方向より斜めにしていますが,遊びながら角度は調整してみてください。水平にしてもある程度回るものもできます。 ○こんなこともできるよ U型磁石でなくても,マグネットでもネオジム磁石でも回りますが,磁気が強い磁石ほどよく回ります。 ○開発にあたって 数年前,科学の祭典全国大会で,ピンポン玉の半分を割って,その中にフェライト磁石を入れ,割り箸の先に付けたフェライト磁石をくっつけて回転させるおもちゃを出展されている方からいただいたことがあります。 |
○製作の注意 @ネオジム磁石を取り出すときは,鋸ややすりを使うと傷付けやすいです。私はペットボトルカッター(半田ごてでも可)でプラスチックを溶かして取り出しました。ただし,小さなマグネットを保持するときはやけどに注意しましょう。 A昔のマグネットは上下がNSタイプでしたが,現在はこのタイプが少なくなりました。購入するとき注意しましょう。 ○参考文献 「おもしろ科学実験室」小林卓二/さ・え・ら書房/1988 |