蝶のしおり



モンキチョウとモンシロチョウ
○こんな実験です
中国の土産に売られている,ゴム動力でバタバタと本物そっくりに飛ぶシンプルな蝶の工作です。人気があるのにどこにも作り方がありませんので,広島の田中祐美さん(江波気象館の科学ボランティアなどを務める)に習って試作しました。色や模様だけではなく,形や羽根の大きさを工夫して,ハチドリやコウモリに姿を変えて遊ぶこともできます。本にはさんで「飛ぶしおり」として人を驚かすことができます。

○こんなことが学べます
輪ゴムが弾性エネルギーを蓄えて羽根を回す回転のエネルギーとなり,飛び上がる位置エネルギーと運動エネルギーに変わることが体験できます。

○こんな仕組みです 
回転する羽根がプロペラとなり,ヘリコプターのように揚力を発生して飛び上がります。

2005年7月の理科コーディネータ(飛ぶことを科学しよう)での作品。
蝶より部品の多いハチドリを作った子が多かった。
○準備しよう 
ピアノ線(φ0.5mm〜0.8mm),輪ゴム,スチレンペーパー(ハードタイプ),メンディングテープ,ラジオペンチ,はさみ,水性カラーペン(ポスカ等),竹串

○作ってみよう 
@ ピアノ線の針金を,竹串などの丸い棒に巻き付け,輪を作ります。
A @の輪の横4,5mm離して両側を直角に曲げます。
B 両端を曲げて輪ゴムをかけるフックを作ります。
C 針金を2つに折り曲げ,中央から3,4mm離れた部分を100°〜120°程度に曲げます。
D Cの針金の中央に輪ゴムを二重にしてかけ,針金の先を曲げて輪に通し,下のフックにかけます。
E スチレンペーパーを左右対称になるように羽根の形に切り,メンディングテープで針金をはさむように貼り付けて完成です。

○製作の注意
ピアノ線は硬いので,指に指さないように注意しよう。

丸い棒に針金を巻き付け,輪を作る

輪の横4,5mm離れたところを直角に曲げる

両側を曲げる
下を輪ゴムがかかるように曲げる
半分に折って中央にゴムをかける部分を作る。これが上部の羽根の骨格になる

上部の針金の中央に輪ゴムを二重にしてかけ,針金の先を曲げて輪に通し,下のフックにかける

スチレンペーパーを切って,羽根を左右対称に作り,メンディングテープで針金をはさむように貼り付ける

モンキチョウの完成です
○飛ばし方
上部の羽根を指をのばしてくるくるゴムを巻き,そのまま飛ばすか,しおりのように本にはさんでそっと差し出して,バタバタと飛び出しておどろかすのも楽しいでしょう。

動画(MPEG1 580KB)を見る

○気をつけてね
ゴムを巻きすぎると切れてしまいます。新しい輪ゴムを使い,巻きすぎないようにしましょう。
しおりとして本にはさみます

モンシロチョウです
○こんなこともできます
羽根の模様を変えて,いろんな蝶にしてみよう。また,羽根の形を変えて,ハチドリやコウモリにすることもできます。

○開発にあたって
広島の田中祐美さんに,理科コーディネータで青谷地区公民館で子ども達に指導していただき,作り方を教えていただきました。右はそのとき私が作った作品です。子ども達はハチドリに人気がありました。祐美さんの作品は輪ゴムにストローがかぶせてあり,その上に胴体を貼り付けることができます。


蝶型

ハチドリ型