NASAのX-38を参考にして作った型紙 |
○こんな実験です NASAは,国際宇宙ステーションからの緊急時の帰還方法を超低予算で実現する方法を,いくつも検討しました。「カプセル型」では海から引き上げるのが大変なので,滑走路に安全に着陸させたいと考え,スペースシャトルとカプセルの中間くらいの形状の「リフティングボディ型」にしたのです。スペースシャトルと違って操縦が難しいので自動操縦にし,最後は「パラフォイル」という大きなパラシュートで着陸します。 X-38の着陸実験の写真が次のURLにあります。 http://spaceinfo.jaxa.jp/note/yujin/j/yuj_9808_x38_j.html リフティングボディは大きな翼を持たないのに,グライダーのように滑空することができます。ここでは,この模型を作って工夫してとばしてみましょう。 ○こんなことが学べます 胴体が翼の役目をして飛ぶリフティングボディのしくみを体験できます。 ○こんな仕組みです 簡単な説明が宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙ステーションキッズ のページにあります。この平べったいボディ全体で空気を受け止め,翼と同じように揚力を生み出し,空気の斜面をすべり降りてきます。垂直に立った小さな垂直尾翼は,姿勢を安定させるためにあります。 http://iss.sfo.jaxa.jp/kids/kousaku/kousaku04.html |
||
○準備しよう A4厚紙に印刷した型紙,ゼムクリップ数個,はさみ,糊または両面テープ ○作ってみよう @ 型紙を印刷した厚紙を太い実線に沿って切り抜きます。 A 破線の折れ線に沿って,はさみや出なくなったボールペンなどでなぞり,まっすぐに折ります(紙飛行機などでは紙が曲がるとまっすぐ飛びません)。 B のりしろにスチック糊や両面テープを付け,確実に1カ所ずつ貼っていきます。風防周辺は,後部の穴からはさみや定規などを入れ,内側からものりしろを押し出すようにして,形を整えます。 型紙(pdf 約32KB)のdownload 型紙(花子 約150KB)のdownload |
|||
動画を見る 作り方,飛ばし方が分かります ○飛ばし方 機体中央を持って,前方へそっと水平に投げ出します。おもりの重さやおもりを付ける位置,後縁部の丸いフラップ部分の角度を調整して,遠くまで安定して滑空するように工夫しましょう。 動画(mpeg1 350KB)を見る 飛んでる様子 ○気をつけてね 室内で,人のいない方向に向けて飛ばしましょう。 ○開発にあたって NASAはX-38計画を予算の問題から2002年6月に打ち切る方針を決めました。しかし,X-38はNASAで教育訓練に転用される予定です。日本やヨーロッパの計画も終了または中止になりました。しかし,リフティングボディの様々なノウハウは,これからの宇宙開発に生かされていくことでしょう。 この型紙は,1枚だけで短時間に簡単に作れるようにしました。 私たちも自分だけのリフティングボディを作って,宇宙への夢を追ってみましょう。 |
型紙を作る前の試作機 |
||
糊ではるときは,確実に部分ごとに乾かしながら組み立てましょう |