Moeweはカモメのドイツ語で，風の谷ナウシカに出てくる13kgの軽量グライダーです。ジェットエンジンが搭載されていて，発進時や緊急時に使用しますが，普段は風に乗ってグライダーのように飛行します。ナウシカはこのメーヴェを操って，勇ましく戦います。
ここでは厚紙でメーヴェを作って飛ばしましょう。
○こんなことが学べます
滑空するときのおもりの重さや，翼の後縁のフラップの角度を変えたりして，グライダーううまく滑空させる条件を体験することができます。
○原理
メーヴェは無尾翼グライダーです。アルソミトラの種のように，そっと離すと滑空します。グライダーは初速が必要なので，高く持ち上げて位置エネルギーをかせぐ必要があります。揚力は翼によって下方に曲げられた気流の反作用で得られます。これをコアンダー効果といいます。
ケント紙程度の厚紙に印刷された型紙，はさみ，木工ボンド，１ｇ程度のおもり（ゼムクリップ等）
○作ってみよう
① 型紙をダウンロードし，実線にそって切り抜きます。
② 折れ線（破線）の上をはさみの刃でなぞり，山折り，谷折りの指示に従って折り曲げます。
③ 胴体部分は丸みをつけます。
④ 木工ボンドでエンジンカバーを翼の下に付けます。糊代が翼のつけねになるようにすると，翼を補強することができます。
⑤ ２枚のナウシカは上半分を貼り付け，両腕部分を開いて，胴体上部に木工ボンドで付けます。
動画 Moeweで作り方，飛ばし方が見られます。
型紙からメーヴェやナウシカをはさみで切り取る
折れ線（破線で示す）をはさみで軽くなぞり，山折り，谷折りに注意して折る
ナウシカは上半分を貼り付け，両腕部分を開く
ゼムクリップ２本（約１ｇ）を前部につける
メーヴェを高く持ち上げ，ナウシカの部分をそっとつまんで離します。押し出すと失速しやすいです。アルソミトラの種の飛行といっしょです。
軽くつまんで，そっと離す。決して押し出してはいけない。
ナウシカは仕組まれた公害と闘い，自然の浄化作用を訴える環境問題の教材でもあります。ナウシカが乗ったメーヴェの飛行typeは前々から作ってみたかったものの一つです。ここでは，プラモデルを参考にして製作しました。完成して飛ばすまで，厚紙で飛行できるか不安でしたが，見事に滑空してくれました。
できるだけリアルなナウシカになるよう，映画のナウシカに似せて描きましたが，科学教室ではナウシカを自分で描いたり，ナウシカの部分を好きなキャラクターにしたりするのがいいでしょう。
Download paper pattern(型紙：ｐｄｆのdownload)