奈落mini(無限鏡の簡易版)



底の塩ビミラーの上に,ハーフミラーを2枚重ねている

光源には百均で入手できる,色が変化していくレインボーライトペンを使用
○こんな実験です
奈落(無限鏡)の科学教室用簡易版です。レインボーライトペンを用いることにより,配線の手間を省いています。また,ミラーを支える台にはカラーボード(発泡スチロール板を中にはさんだ軽いボード)を用い,カッターナイフと両面テープで簡単に製作できるようにしました。

○こんなことが学べます 
鏡とハーフミラーの反射によって,無限に続く光の点ができることが分かります。また,ハーフミラーの光の反射率について考えることができます。

○こんな仕組みです
LEDの光は底の鏡で反射され,まず鏡の裏側にLEDの像があるように見えます。この反射光は上に重ねたハーフミラーを透過し,一部の光は目に飛び込みますが,残りは反射され,鏡によって鏡の裏側にLEDの像があるように見えます。この反射光はハーフミラーによって一部透過,一部反射を繰り返し,多重に奥深くLEDの光の列がトンネルを作るように見えます。
ここではハーフミラーを2枚使って,より遠くまで光のトンネルができるように工夫しました。 

アクリサンデー板は厚さ1mmのものを使用。好みの色や濃さを選ぶことができるが,あまり濃いと遠くの光が暗くなる
○準備しよう
アクリサンデー板(色番510 青透明 SS 55×45mm×1mm),塩ビミラー(55×45mm),レインボーライトペン,カラーボード(55×15×4mm(下段用),(15×4mm(上段用)),両面テープ(5mm),アクリルカッター,カッターナイフ

○入手先
アクリサンデー板,カラーボード:ホームセンター

○作ってみよう
@塩ビミラーの大きさに合わせ,アクリサンデー板を2枚,アクリルカッターで切り取ります。
A下段用(幅10mm)カラーボードを鏡に合わせた大きさに切り,両面テープでコの字型に組み,この上に両面テープでハーフミラーを1枚貼ります。
B上段用(幅20mm)カラーボードも鏡の大きさに合わせてコの字型に組み,この上に両面テープでハーフミラーを1枚貼ります。

カラーボードはカッターナイフで切る

塩ビミラーに両面テープで切りそろえたカラーボードを貼る

1段目のハーフミラーの上に2段目を重ねる

黄色の光を当てたところ

手前は開けてあるので,ここに高輝度LEDを差し込んで観察することもできる
○製作の注意
@ハーフミラーを増やすほど,遠くまで光が届くように見えますが,どんどん装置の厚みが増えます。
Aアクリサンデー板にはいろんな種類があります。好みの色を洗濯できますが,あまり濃いと奥の光が暗くなり,重ねるとますます暗くなります。
B手前は開けてあるので,「奈落」のようにここに高輝度LEDを差し込んで観察することもできます。

○遊び方
少し暗い部屋や,部屋を真っ暗にして点灯してのぞいてみてください。無限に吸い込まれる穴ができたように見えます。

○開発にあたって
無限鏡「奈落」は費用,製作時間とも子供の工作には無理があるので,1時間程度の工作でできる簡易版を開発してみました。