○こんな実験です 金属イオンを含む野菜や果物に50V以上の電圧をかけると,金属固有の原子の発光が見られます。 YPC(横浜物理サークル)で話題になっている実験です。 いろんな野菜や果物(これらをまとめて青果と呼ぶ),金属イオンで試しています。 ○実験方法 @ 甘酢につかったラッキョ,べったら漬け(大根),梨などを使います。梨は,1日塩漬けにしたり,硫酸銅,塩化ストロンチウムの10%溶液に漬けます。 A ステンレスの釘を電極として野菜や果物に刺し,スライダックで電圧をかけます。 B早く発光させたいときは,片方の電極を深く刺し,もう片方で青果の表面をなでると,その部分で発光が観察できます。 ○結果 50V近くになると,蒸気の発生する音がシューシューし,Naだと黄色の光が見えてきます。100V近くになると焦げ臭くなります。電圧が高いほど明るく発光します。交流ですが,片側の電極がよく焦げます(YPCカルムシさんに教えていただいた,浅く刺した極側が先に炭化され(電流密度が大きくなるので)ることがカルシウムの実験で確認できました)。 食塩では塩素ガスが発生するので,換気のいい部屋が必要です。 野菜や果物内で金属原子固有のスペクトルが観察できます。 ○注意しよう 極板を近づけすぎると,実験が進むに連れ青果内で炭化が進み,極板がぐすぐすになって移動して,ショートすることがあります。一般にスライダックにはヒューズが入っていないので,ブレーカで対応できないときはスライダックが焼けこげます。 |
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リアカー 無き K村 どせ Li(赤) Na(黄) K(紫) Cu(青緑色) 貸そうとう するもくれない 馬力 Ca(橙赤色) Sr(紅) Ba(緑) |
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べったら漬け 右の電極(ステンレス製)付近が黄色(NaのD線)に光っている。電圧は120V。 |
べったら漬け 電極が黒くなって炭素がついている。塩素ガスが発生するため,塩化鉄も生じている。 電極周辺が焦げているのが分かる。 |
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二十世紀梨 硫酸銅10%水溶液に2日漬けた梨の発光。 右の電極付近が青緑色に発光しているのが分かる。 |
カルシウム大根 右の浅く刺した極側が電流密度が高くなり,炭化が進んで発光している。炎色反応では橙赤色と覚える。 |
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ストロンチウム梨 塩化ストロンチウム10%水溶液に3日間漬けた梨の発光。 右の電極との接触部が紅色に発光している。 |
ストロンチウム梨 強く発光したところ。 時間が経つと電極と梨の間に隙間ができて導通不良になる。 そのため、電極を揺すってやることにより、継続した発光が見られる。 |