○こんな実験です タッパなどを水槽として,鏡を斜めに置きます。入射した太陽光をこの鏡に導くと,虹の色が光のスペクトルとして壁に映ります。2007年4月21日(土)に,霜田光一先生に自宅にて教えていただいた実験です。 ○こんなことが分かります 光の色が振動数で決まることや,色によって屈折率が異なり紫が最も大きく,赤が最も小さいこと,その結果,プリズムを通すと虹の色のような模様を描くことが分かります。 ○原理 赤から紫になるほど,振動数が高くなり,水分子との相互作用が強くなって,大きく屈折するようになります。 |
霜田光一先生が実演された装置。割り箸は不要な反射光を遮るため |
デジタルカメラでスペクトルの帯を撮影するのは難しい。CCDや液晶の特性により,目で見た色と異なった色が写る |
○準備しよう タッパ等の水槽,鏡(折り畳み式のものが使いやすい),水 ○作ってみよう @ タッパに鏡を斜めに設置します。 A タッパに水を注ぎます。 ○実験の仕方 入射光の方向からあまりはずれない方向に,虹の色が見えるように鏡の角度を調整します。 |
高速道路入り口に設置された虹色に輝く反射板 |
近づいて見ると,三角プリズムの集合体になっている。各プリズムと目との角度によって,見える色が少しずつ異なるため,左の写真のように広がったスペクトルになる |
白色光を入射させると,水と鏡が三角プリズムと同様な働きをして,各色の成分を作り出す |
タッパに水を注がれる霜田先生 |
応接の壁に現れたスペクトル |
○開発の経緯 再帰ビーズの波動光学理論を教えていただくため,前物理教育学会会長で東京大学名誉教授の霜田光一先生の自宅を訪ねたところ,いろいろな実験を紹介いただきました。その中ですぐ授業や科学教室に使えるアイデアがこの水プリズムです。他にも磁石の空中浮上や,LEDランプ3原色で光の合成を行うもの等,興味深い実験を直伝していただきました。 |