○こんな実験です 水ロケットは,本体内の水を空気の圧力で放出させて飛ばします。特に,夏場にこども達に人気の工作です。ペットボトルが使われるようになって,急速に普及しました。専用の工作セットや発射装置も市販されていますが,ここでは原点に戻って,安価に作成できるものを紹介します。ロケットが飛ぶ原理や,水の量と飛ぶ高さ等,ロケットの基本原理を学ぶことができます。 ○こんなことが学べます 燃料としての水を放出すると,ロケットが水と反対方向に飛ぶことや,ペットボトル内に入れる水の量には,高く飛ばすための適切な量があることが学べます。 ○こんな仕組みです ロケットは燃料を高速で放出し,その反作用で飛びます。このとき,放出する燃料の運動量(質量×速度)が大きいほど,水ロケットは早く飛ぶことができます。 水ロケットは燃料が水です。水を高速に,長い時間放出するほど高く飛びます。ペットボトル内に水をたいっぱいに入れると,ロケットが重くなり,また水を追い出す空気がないために飛びません。逆に水が入っていないと,空気だけでは寝十分な運動量が得られなくて飛べません。したがって,適当な水の量が存在することになります。ロケット花火は長い棒がついています。中国で発達した花火が原型ですが、この棒は重心を前に持ってきて安定してとぶためのものです。同様に羽根も矢の場合と同様、重心を空力的に前にもってくる働きがあります。 |
宝木公民館科学教室にて(H16.728) |
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○準備しよう 炭酸系1.5lペットボトル2個,ゴム栓(No.5),自転車の古チューブ(口金付き),ビニルテープ,金のこ,空気入れ,コルクボーラーまたはドリル,万力 ○入手先 自転車の古チューブ:自転車屋 ゴム栓:教材店,ホームセンター,東急ハンズ |
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○作ってみよう @ 古チューブから,口金を万力ではさんで金のこで切り取ります。口金はチューブの近くを切ります。 A ゴム栓に口金が入る大きさに,コルクボーラーまたはドリルで穴を開けます。 B この穴へ@の口金を,チューブ側から押し込みます。 C ペットボトルの胴体部分を切りとり,万力で折れ目をつけながら,翼を作ります。 D ペットボトルにBの口金を付けたゴム栓でふたをし,翼を2枚または4枚ビニルテープで口の近くにはり付けます。 ○製作の注意 翼は大きいものを作ると,飛行機のように水平飛行をして危険です。小さなものを付けましょう。 |
口金の切断 羽根を万力でしっかり折り曲げる |
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○遊び方 @ 水ロケットの中に水を1/3程入れます。 A 口金に空気入れの先の金具を付けます。 B 植木鉢が簡易発射台として使えます。植木鉢の中に,空気入れの先を付けた水ロケットをセットします。 C 空気入れで,本体内に空気を入れます。 ○気をつけよう 人に向けて飛ばしたり,車の通行があるところで飛ばさないようにしましょう。 ○こんなこともできるよ 色を塗ったり,羽根の形を工夫しよう。もっと高く飛ばすために多段式にしたり,吹き出し口を小さくしたり工夫してみよう。 |
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○開発にあたって この作り方は,鳥大付属中学の浜崎修氏に教えていただきました。市販の材料を使うことなく,手軽に作ることが可能です。また、植木鉢をこのような形で発射台に使ったのは、宝木小学校の子供のアイデアです。 |