立体視(凸レンズメガネの方法)   


 ●どんな実験なの
鼻の前20cmに置いた指を片目を交互につむって見ると,指が動くのが分かります。これは左右の目が同じ指を異なる角度で見ているからです。立体視は,この左右の像を脳で合成することによって得られるものです。

【原理】  立体視には平行法と交差法がありますが,ここでは平行法を用います。目で右の図を,左目で左の図を見て,それらの画像をそれぞれ右目用,左目用として脳で合成するのが平行法です。交差法では逆になります。肉眼では,焦点を画像の後方に持っていくので,どうしても像がぼけますが,凸レンズを用いると,焦点を画像に合わせることができるため,はっきりした立体画像を得ることができます。合成された立体画像は,左右視用画像の中間にあるため,左右の目から合成画像への視線がレンズを通るよう,左右の凸レンズの間隔は,両目の間隔より狭くなるように調整できるメガネを用います。

●実験のしかたとコツ
【材料】 ディジタルカメラ2台,三脚2台,凸レンズ(焦点距離約10cm,2枚),厚紙,はさみ,カラープリンター,パーソナルコンピューター

【方法】 
@ デジタルカメラを2台,それぞれ三脚にセットし,20cm程度レンズの中心を離して,3m前方の被写体の中心が,レンズを通したファインダーの中心に一致するようにセットします。
A 被写体が準備できたら,同時に2台のカメラのシャッターを押します。
B 右目用,左目用の画像をパソコンに取り込み,ワープロソフトなどで左右間違えないように横に並べ,カラープリンターで印刷します。
C 凸レンズを2枚厚紙にはりつけたメガネで,印刷された画像を観察し,立体視します。このメガネは,左右方向にレンズ間隔が調節できる構造に作ります。焦点を合わせ,右目で右の図,左目で左の図を見ます。両者が一体となるようレンズ間隔を調整すれば,立体が浮かんで見えます。
D 平行法で肉眼で見るときは,画面から30cm程度目を離し,焦点を画面の20cm程度後方に持っていきながら,左右の画像が一致するようにします。一致したらしばらくそれを見つめていると立体になってきます。








以下は,「青谷ようこそ祭り」における青谷高校PC同好会ブースによる立体写真です。平行法用の画像になっています(無断転用禁止)。


□ おまけ画像 □   ターゲットが一人なので,立体視の練習に適しています。

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