水中翼船は,水面に浮上して高速に進むことができます。ここではペットボトルを船体に,水中モーターを動力として,浴槽でも遊べるものを作ってみよう。
【テーマ】水中翼船の製作
【原理】水中翼船は,前進するときの水中の翼のまわりの水のながれにより揚力が発生し,水面に浮上する。そうすると船体が水によって受ける抵抗が減り,高速に進むことができる。また,翼が水面上にも斜めに出ており,船体が傾いたときに揚力により元に戻そうとする力が生まれ,安定する。
【準備】ペットボトル(500ml),プラスチックの板,ボルト・ナット2組,水中モーター(マブチ製2個)
【方法】@ 図のようにプラスチック板を加工し,ボルト・ナットでペットボトルの船体に固定する。
A 水中モーターを2個,付属の吸盤で船尾に取り付ける。
B 前翼の角度を調整し,走行すると浮上するようにする。
【発展】後翼も付けて全体が浮上するように工夫してみよう。また,ゴム動力のものも作ってみよう。
試作第一号と実験の様子。停止時は前部が水面上にあるが,走行時は数cm浮上する。
この実験は,当時鳥取大学工学部応用数理学科の久保先生,秋元先生(現東京大学)に助言をいただきました。
この試作器は水中モーターを1個にし,出力を高めるために単3電池を抜いて,かわりに単5電池を2個用いた高速タイプである。水中モーターのスクリューが浮き出て音が変わるのがわかるほど高性能である。翼はアルミ板で作り,電池ボックスからモーターへ,配線している。翼は水中モーターの前部にネジ止めした。