ユーロ

 新年はやっぱり教会のミサで祝おうと、夜が明けるとツアー仲間と連れだって、ブリュッセルの街に出かける。ところがお目当てのサンミッシェル教会ではミサの時間とかち合わず、それならと、ブリュッセルの街の地図をたよりに教会めぐりをはじめた。新年を迎えたばかり街を歩いている人はまばらだ。たまに出会うとやっぱりマップを手にした観光客だ。しかし、むちゃくちゃ寒い!おまけに石畳の街並みだ。足の裏からじんじんと冷えてくる。どこかで暖まろう。開いている喫茶店を見つけて飛び込み、この旅ですっかりとりこになってしまったショコラを注文する。

 今回の旅はヨーロッパの歴史的瞬間、ユーロに切り替わるときを体験できることも、ひとつの魅力だった。すでに商店では現地通貨とユーロと、両方の価格表示がしてあるのだが、ユーロが使えるのは、2002年1月1日から。そのときが来た。私たちの手持ちは、ベルギーフラン。今日はこんなお客がきっとたくさんいるのだろう。お店の人もテーブルを回るのに大忙しのようだ。換算機を片手に、一度、フランをユーロキャッシュに替え、そこから代金を引いていった。私たちの手元に初ユーロ!!

 今夜は、ベルギーでの最後の夜だ。明日には帰国するためコペンハーゲンに向かう。やっぱりしめくくりは、ローカルビールと、ムール貝でなくちゃ!もうすっかり顔なじみになったツアー仲間と、昼間教の会めぐりでチェックしておいたお店に向かい、美味しいひとときをすごす。

サンミッシェル大聖堂

ステンドグラス

ブリュッセルの街のはずれにある教会。ぐるっと回ってみたが、なんとなく、不安な気持ちになって足早に立ち去った。この教会だけ扉が赤い。 赤い扉。しかも、巡った教会の中で、建物の装飾に唯一天使の顔がついている教会だった。


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