○こんな実験です 電池がなくても,シャカシャカ振るだけで点灯するライトの充電型を試作しました。数十回振ると5分間程度新聞の文字などが読めるので実用的懐中電灯になります。自転車のハンドルに取り付ければ,振動で走行中に充電できます。 発電機の元となったファラデーの電磁誘導の原理を学ぶことができます。 ○こんなことが学べます ファラデーの電磁誘導やレンツの法則,ブリッジ整流回路を用いた充電方法が学べます。 ○こんな仕組みです 発電のしくみはここに書いています。 コイルの交流出力を,整流用ダイオードで一方向の直流に直し,LEDに並列に入れた大容量コンデンサーに蓄電して振ってない時でも点灯するようにしています。 ○準備しよう ネオジム磁石(φ=9mm×10mm 3個),高輝度白色LED(OSPW5111A-Z3),整流用ダイオード1N411 4本,電気に重層コンデンサー 0.33F),基盤,ホルマル線(φ=0.2mm),タピオカストロー(外径φ=10mm,スチレンボード,プラスチックカップ,塩ビミラー,半田ごて,はさみ,セロハンテープ,ビニルテープ,木材(φ=9mm)半田ごて,はさみ,のこぎり,紙やすり,ハンドドリル ○作ってみよう @タピオカストローを15cm程度に切断します。また,ストローの両端にふたができるよう,円柱状の木材を5mm程の長さに2個切断します。基盤も2cm×3cmに切断します。 Aタピオカストローの外周が内周になるように,スチレンボードからサークルカッターでリングを切り抜き,ストローにはめ込みます。また,ストローをハンドドリルにセットし,3000回程度まいてコイルにします。 B回路図のとおり基盤にブリッジ整流回路とコンデンサを配線し,コイルの両端のホルマル線の被膜をサンドペーパーではがして半田付けします。 C塩ビミラーを切り取ってカップの底に両面テープで貼り,LEDを取りつけます。このLEDに整流回路からのホルマル線を半田付けします。 Dストローの中にネオジム磁石を3個直列にして入れ,木片でふたをしてビニルテープで固定します。また,LEDを取りつけたカップもセロハンテープで固定します。 |
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ランプ部分。底に塩ビミラーを貼った |
整流・充電部分 |
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点灯の動画(AVIファイル) 読書に使った動画(AVIファイル) 回路図(ブリッジ整流回路と電気二重層コンデンサ,LEDの接続) |
○製作の注意 @基板用コンデンサの足は短いので,確実に半田付けできるように工夫しましょう。 Aダイオード,コンデンサ,LEDには極性(プラス,マイナス)があるので,配線時に注意しましょう。 ○遊び方 少し暗い部屋や,部屋を真っ暗にしてシャカシャカ振ってください。自転車に取り付けるとおもしろいでしょう。 ○開発にあたって 市販のライトを分解し,その配線の単純さに,これならできると試作しました。実用的なものができたので,もっとLEDを増やしたり,明るくものに替えたり,発電量を高めたりする工夫をしてみたいと思います。この白色LEDは2.5V程度でも暗く点灯します。 |