センス三部作(組曲)の第三楽章。第一楽章の「ナンセンス(10th"Sweet ten memory" '95)」では崩れゆく時代の男女の愛を描いたのが、今から15年程前の二十歳そこそこの頃でした。Fu^niyanのたっての願いで10thアルバムに納めることになりましたが、そのことがきっかけで三部作にすることを思いつき、第二楽章「イノセンス−Clinical Psychologist−(11th"OURよくば" '96b-'97a)」を創作しました。この楽章では臨床心理士の目を通してみた、カウンセリングなど心理治療の過程をシチュエーションとして、誰しもが心に持っている「無邪気」の中に心の健康回復の源種を探しあてようとするものでした。そして第三楽章では、これまでの個人的なテーマから、時代的な大きなうねりの中で変貌する、非人間的な強迫観念の中に生きる今の「常識」という魔物を最終楽章として選びました。主人公は歌の中でこの「常識」という魔物に葛藤しますが、今日私たちが失いつつある「人間性」の回復を願って、エンディングでは、♪戻れるさもう一度 不揃いの歌声合わせ みんなと肩抱き泣き合える コモンセンス♪と女性ヴォーカルに歌わせて終わります。この女性ヴォーカルは、人間の人間性回復を願い、同時にそれを信じ続ける”天使”のような存在をイメージして起用したものです。
by Yacco
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