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『愛犬家通信ふりふりテ〜ル』2006年3月号

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愛犬家通信ふりふりテ〜ル2006年3月号
先日、広島から愛犬2頭(ラブラドール)を連れてご来店下さったご夫妻がありました。この方は、かつて別のラブラドール(ケンちゃん)をお持ちでしたが、2年前に肺の病気で亡くされてから、今のケンジロー君を迎えたのでした。まだ若いケンジロー君は元気いっぱいで、店内に入ると嬉しそうにはしゃいでました。以前から居る同伴犬のツクシちゃんは、愛らしい顔をしたイエローラブですが、今日は、このツクシちゃんにまつわる、なんとも心温まる話をお伝えしましょう。
ツクシちゃんは、亡くなったケンちゃんと大の仲良しでした。ケンちゃんが闘病の果てに12才で亡くなって、いよいよお別れをさせようとケンちゃんの亡骸のそばに来るよう誘っても、ツクシちゃんはかたくなにそれを拒んだそうです。それでもと無理に近づけると、ツクシちゃんは顔をそむけて、冷たくなった家族を直視することを決してしなかったそうです。その後も一頭だけでの散歩も歩調に元気がなく、見るからに淋しそうだったといいます。そのうち、彼女にとんでもない変化が現れました。なんと、顔の左半分に麻痺が出たのです。まるで麻酔にかかったように顔の半分が垂れ下がってしまったままで、あわてた飼い主さんはすぐさま受診させましたが、原因は やはり、ケンちゃんを失ったことで受けた精神的ショックだということでした。いつも一緒だった相棒の死が、これほどまでに影響するのかと 飼い主さんは、その絆の深さにあらためて感動したそうです。最近、主人が亡くなったショックからまっ白になってしまった黒ラブが話題を呼びましたが、まさしく、それに似た現象です。ツクシちゃんは、飼い主さん夫妻の温かいケアの甲斐あって顔面麻痺を克服することができ、元気になった姿をマーフィーファ ミリーに見せてくれたというわけです。悲しみを乗り越えて、今は無邪気に尾を振っているツクシちゃんが、まことに愛おしく思えてなりませんでした。
犬といえども、彼らもちゃんと魂を持ち、高度な感情を持っているということを、あらためて思い知らされるお話しでした。
「タマオの猫生活〜白血病と共に<メモリアル>」というサイトをのぞいてみませんか? これは、東京のお客様Mさんが、2月23日に猫白血病で亡くなった愛猫タマオの闘病生活を記録したもので、日々更新される「ブログ」ですが、なんといっても、抗ガン剤などの辛い治療が、果たして最善だったと言えるのか、いや、自分の生命力で立ち直る必死の努力をしているタマオにとって妨げにしかならない有害なものだったのか・・・、などと現代医療、動物病院のあり方などについて問題を投げかけている点が、明日は我が身の全ての飼い主にとって警鐘ともいえましょう。
それよりなにより、自分の経験を通じて彼女が最も訴えたいのは「賢い飼い主になりましょう!」ということです。自分も研究し、学び、知ることで、愛犬、愛猫の生命を守ることが最善の方法であることをタマオに教えられていると話していました。
タマオの死を無駄にしないためにも、明日への指針になればとMさんは多忙な生活の中で、まるで使命を果たすかのように、このブログに心血を注いでいます。インターネットをなさる方は是非ご覧下さい。

ベンケ、川に落ちる!

なんと、先月号で老大ベンケの予期せぬ不調についてお話ししたばかりてすのに、今度は、さらにとんでもないハプニングが起きてしまいました。いや、私の不注意が起こしてしまったと言うべきてしょうか。
2月13日の午後7時半頃、家の前の川に、リードを持ったままベンケを道連れに転落してしまったのです。帰宅して、暗いとはいえ、勝手知ったる敷地の中ですから、なんの用心もなく二歩三歩と歩き出すうち、地面を踏むはずの片脚が、路肩を外れて空中を踏んでしまったというわけです。「あッ!」と思った次の瞬間、私の身体は大きく傾いて、スローモーションのように頭から川にドッボーン!リードは握ったままなので、当然、ベンケも引っ張り込まれてしまいました。その日の気温はいつもより高いとはいえ、なんせこの季節。水位は私の膝ほどもありませんでしたが、頭、背中、長靴、もちろん、下着まですぶ濡れです。幸いにして、身体のとこも打つことなく怪我はしなかったのですが、自分よりベンケの身が心配でした。 愛犬家通信ふりふりテ〜ル2006年3月号 川の中に放心状態で座り込んでいるベンケを励ましつつ、一刻も早く救出せねばと、私は大声で家人を呼ぶのも忘れて(どうせ、距離的に聞こえないと思ったのですが)、29s弱のベンケを満身の力を込めてぐいっと一気に持ち上げました。ひとまず土手に犬を上げておいて、私は石垣に足をひっかけるつもりが、なかなか足場が見つからす、やむなく、腕の力だけで けんすい運動よろしく這い上がることに成功しました。頭に藻をつけたまま、玄関に飛び込んで、ベンケを家族に託し、風呂場に直行せずには居られませんでした。ベンケが気になりましたが、まずは自分の冷えた身体を湯船で温めてから茶の間に行くと、彼は自分をとんだ目に遭わせたこの母ちゃんを、むしろ心配げに迎え、尾を振ってくれたのでした。
その日は、おかげさまで笑い話で済ませることができました。しかし、次の日の夜、いつものように食餌を終えて横になったベンケの呼吸が速いのに気づき、急に不安に襲われた私は 既に診療時間が終了したばかりの動物病院に電話し、幸いにも外で会議中の先生に連絡をつけることができました。一時間後に受診すると、ベンケには微熱があり、どうやら肺炎を起こしているようだと言われました。利尿剤を注射されて帰宅し、不安な夜を過ごしましたが、おかげさまで問題なく朝を迎えることができました。
弱りかけた老体を二月の川で冷やしたこと、暗闇の中で、信頼していた飼い主と共に乱暴にも心中まがいの事故に巻き込まれたことなどがストレスになったのかもしれません。
ベンケは、若い時には、川さえ見れば飛び込みたくなるほど水泳が大好きな上に、しぶきをほとんどたてることなく静かに泳ぐ巧みさは、さすがに生まれついての水猟犬だと、その勇姿に何度見とれたことでしょう。大好きな川にも縁がなくなって久しいのですが、まさか、このクソ寒い季節に、一方的に川に引きずりこまれるハメになるとは、さぞかしたまげたことでしょう。心臓が弱っているかもしれないといわれて、用心に用心をしていた最中に、あろうことか、こんなしくじりをするとは、まことにもって皮肉で情けないことでした。
それにしても、不思議なことに私もベンケも、擦り偏一つなく、肺炎の憂き目にはあわせたものの、それも乗り越えて今日現在、元気でいられるというのも、まことにありがたいことと、思わず感謝の手を合わせるばかりです。皆さん、勝手知ったる道でも、私のような失敗をなさらぬよう、夜道は特にお気を付け下さい。

免疫力と心エネルギー

愛犬に投薬ができず悩んでいる人を、「なんで〜?」と不思議がっていた、いや、あきれていた私が投薬ノイローゼという「症状」に悩むという、それこそ想定外の経験をしました。
この度の不調でベンケに処方された薬は、@血管拡張剤、A利尿剤、B去痰剤、それに川に落ちた翌日に指示を受けた抗生物質の四種類です。けっこう値も張りますし、なんといってもベンケを一日も早く健康体にしたい一心から、気合いを入れて飲ませることにしました。初めは、食餌に混ぜていたのですが、どうも、それぞれの薬に強い苦みや酸味があり、数日するとベンケが拒否するようになりました。あの、なんでもOKのベンケがです。苦労の挙げ句、考えついた「ロシアンルーレット方式」では、一ロ大のパンやチーズにねじ込んだ錠剤を、なにも入れてないものの中に紛れ込ませて与えました。一回目は薬の入ってないもの、続く二回目も入っていないもの、そして三回目に薬の入ったもの、すぐさま四回目に入っていないもの、という具合です。どさくさに紛れて薬を飲ませるというこの手法、最初は成功したかにみえました。単純なベンケは、こちらの策略にうまくひっかかってくれたのです。ところが、ところがです。ベンケは、私の与える食べ物に猜疑心を持つようになり、食器に入れた生肉やふやかしたフードを前にしても、匂いを嗅いて確かめるようになってしまったのです。あの一気食いの達人でピラニア犬とまで言われたベンケが、食べ物の入った食器を見下ろして考え込むようになってしまったのです。これには、さすがの私もショックでした。というより、投薬の義務が苦痛になっていた私は、その時間が来ると緊張 と不安でいっぱいになり、どうかだまされておくれ、どうか、薬を確実に飲み込んでおくれ、と必死になっていました。だから、ひとたびベンケに悟られて薬を吐き出されると、即座に取り乱してしまい、自分でも信じられないくらい興奮してしまうのでした。「あ〜、ダメだ。失敗!」と叫んで 目の前のベンケをののしりたくなる衝動を抑えるのがやっとでした。
こんな日が3日ほど続いたある日、私は、ついに思い切って投薬をやめることにしました。良かれと思っていても、その作業は私にとってもベンケにとっても拷問でしかなく、我々の関係悪化を懸念し始めていたからです。彼の信用を失ってはもうおしまいと思った私は、同時に、食という手段が使えなくなったら、もう彼を健康にする手だては断たれたも同然と思ったのです。経口作戦は絶対に切断できない命綱というほど大切な手段なのです。どのように優れたサプリメントも薬も、□から摂れなくなったら絶望的だと考えるからです。
投薬をやめてから二日もすると、ベンケの様子は悪化するところか、以前のような元気さを取り戻していきました。薬をやめたことがマイナスに働かないようにと願っていたのですが、もう一つの予想、つまり、投薬というストレスを除くことで逆に体調が上向きになるかも知れないという期待が、どうやら当たったようでした。二週間経って、彼の起きている時間と活発さは増え、食餌に対する警戒心もすっかり消えていました。用意した食餌をためらいなく平らげ、散歩の足取りも軽快になりました。少し前までは、彼専用にしている車の後部座席でほとんど横になっていたのに、座って景色に反応したり、助手席に乗ってきた夫を身を乗り出して迎えるようになりました。夜の急変が気になって熟睡ができなかった私も、朝まで起きることなく眠れるようになりました。
愛犬家通信ふりふりテ〜ル2006年3月号
永田高司氏の著書「動物力(犬のフリ見て我がフリ治せ!)」(人文書院)にも書いてありますが、心エネルギーというものが免疫力を左右するということが この経験で体感できた気がします。獣医師の指示薬を勝手にやめたことは決して良いこととは言えませんが、今の安定した状態を見ていると、案外、薬以外にも 病状を改善する要素があるものだと実感できます。少なくとも、嫌がる愛犬に、夜叉となって狂気にも似た情熱で大嫌いな薬を飲ませることは、あれ以上続けることが私にはできませんでしたし、それによって、彼の精神面がどんどんささくれていくことは、どうしても避けなくてはならないと思いました。必要な治療は受けなくてはいけませんが、今の私の心情としては 愛犬の免疫力にまで悪影響を及ぼすとしたら、その医療行為は選びたくないというのが正直なところです。
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