バリ 雑記帳

 バリでの一日は、のんびりテラスでの朝食で始まる。ただし、陽射しの穏やかな午前8時頃までに限る。それ以後は、暑くてやっていられない。そしてどんなに豪華なホテルでも戸外のハエまでは、どうにもならない。ハエは追いつつ食べるのがアジアでの正しい食事の仕方である。

 バリコピとナシゴレンか、ミーゴレン。写真は、ミーゴレン。現地ガイ゙トさんのほうがなぜか、「やきそば」という。朝食後は、ホテルの庭を散策。そのままプライベートビーチへ。目の前は、インド洋だ。遠く岬には椰子の林の中に、ヤシの繊維で葺いたいた屋根がいくつか見える。同じヤシの屋根でもニューカレドニアで見た海岸の風景とは、全く違う。こういうのをアジアンチックというのだろうか。不思議な空間に放り出されたようで、この景色にイマイチOKサインを出せないでいる。納得できないこの不快感は、なんだろう。

 雲は多いが、良い天気だ。泳ぐにはもってこいなのだが・・・。

 なぜか動きだす気になれず、部屋のテラスで流れ落ちる水の音を聴きながら、ぼぉ〜んやりと、庭を行き交う人を眺めて過ごす。なんとも心地いい。2002年もう〜んと気張って、う〜んと頑張って、だけど不平不満も言いたい放題だっだけど、やってきたもんな。自分にご褒美、ご褒美!!

 子ども連れのインドネシアの人も、多く見かける。女性は小柄な人が多い。たとえ、3児の母親でも、このまま日本に連れていったら、年の離れた妹か弟の子守をしているのではと、間違われてしまいそうだ。バティックにベイビーをくるみ、片側の肩から、抱きかかえている。う〜ん、日本でいえば、背中に風呂敷包みを背負う?、あんな感じで、胸の前に抱いている。よく使い込んであるバティックだ。こんな使い方もあるのね。子どもたちに愛想をしながら、ぼけ〜っと過ごすのも面白い。

 午後、テンパサールの街に繰り出す支度をしながら、なにげにつけたテレビでは、「クレヨンしんちゃん」がインドネシア語で相変わらずのおバカぶりだ。イタリアでは「いなかっぺ大将」、「ドラエもん」もどこかヨーロッパの国で出会ったっけ。日本のアニメ、おそるべしだ。

 滞在中の一日は、宮廷料理を。

 ジャワ舞踊を鑑賞しながら楽しむ。といっても、何故かガラスごし。踊り子さんたちはガラスの向こう。食事を楽しむガラスの内側の私たちのテーブルは、エアコンが効いて涼しい
 そして、踊り子さん楽士さんのいるフロアは、む〜んとした熱気と湿気。これも、お客様への心遣い?踊りが終わると、踊り子さんたちも、私たちのところへ料理を運んでくれる。写真は、給仕のお姉さんたち。食事の後は、一緒に舞台で写真撮影もOK。私は踊りの中のあのパラパラとした指使いがとても気に入り、踊り子さんに教えてもらう。ただやみくもにバイバイ!とふるだけではないらしい。なかなか真似できない。小柄な20代の彼女の細い指の巧みな動きに、うっとりしてしまった。次はぜひ、舞踊を習いにこの地に来たいものだ。

【宮廷料理の一例】
ソト・アヤム・・・カレー味風味のチキン・スープ
ウラッ・ジャグン・ダン・クドゥライ・・・とうもろこしと大豆のココナッツあえ
ナシ・プティ・・・ごはん
ダンキン・ラピス・・・牛肉のジャワ風煮込み
ウダン・ブンブ・ケチャップ・・・海老のインドネシア風ソース
イカン・バラード・・・白身魚のチリソース

               ・・・・他13品

  ホテルの食事に飽きたときには、ジンバランの町のレストランへ。
ありがたいことに、ホテルの前は手頃なレストラン。もちろん、入り口のドアはなし。そのままぷら〜っと入っていく。さっそく、ビンタンビールと・・・結局いつもの「ミーゴレン」そして、甘いものの定番「バナナのてんぷら」。あれれ・・・メニューは、バリ語と思ったら、ローマ字で「YAKISOBA」ってあるじゃん。

 すると、いきなり店が真っ暗にオヨッ!!なにごと・・・と思ったら、テーブルにろうそくが。長いこと蛍光灯をつけていると、夜はその明かりに虫がよってきて、厨房&レストラン内はたいへんなことになるらしい。壁にはヤモリが一匹、二匹、三匹・・・。おお〜、出るわ、出るわ。そのうち足下にはが寄ってくる。英語ができる仲間が店の人に「蚊取り線香」を注文。にっこり微笑みながら、ウブド出身の店員さんが、私たちのテーブルに蚊取り線香と、料理を運んでくる。6人であれこれ食べて飲んでも、ホテルの半分くらいのお値段だった。