よくある質問とその回答

Q

「お墓はいつ建てると良いでしょうか?」

A 仏教では過去・現在・未来で物事を考えます。これを合わせて三世(さんぜ)というようです。そして、一番尊重しなければならないのは、実存する現在だとしています。現在に全力を注ぎ、努力することが生きている者の務めだと説いています。来世ではなく、今生きている人を基本にした仏教本来の考えでは、お墓をいつ建てたら良いという決まりはありません。大切なのは、建てる時期ではなく供養の気持ちです。最近ではご生前に建てられる方も多いようですので、思い立ったが吉日でよいと思います。
Q

「最近よく耳にする寿陵とはどういった意味なのでしょうか?」

A

ご生前にお墓を建てることを寿陵といいます。戒名や建立者の文字が朱色のお墓を見かけられましたら、それが寿陵です。現在では場所によって寿陵の占める割合が70%以上の霊園もあるそうです。現在、寿陵が増えているのは、日本が世界一の長寿国になったことにも関係があるとも思われます。かつての日本人は生きることに精一杯で自分の死後すら考える余裕などなかったわけです。寿陵の増加は、人々が来世を考えるゆとりを持ち始めたということで豊かな文化のバロメーターでもあります。

Q

「好きな形でお墓を建てても良いでしょうか?」

A お墓のカタチに関する決まりはございません。お墓は来世の自分の家でもあります。建てる人の感性や価値観に合った、その人らしいデザインの墓石も良いと思います。これまでは、お墓は祖先や故人の霊を慰める供養のためのものでした。ところが、寿陵が増えた現在では、人々は生前に自分自身でお墓を建てます。こうした建墓者は、画一的な従来の和型三段墓よりも、自分らしさを大切にしたオリジナルデザインのお墓を求められる傾向にあります。お墓にも個性化の時代が来たということでしょうか。
Q

「墓石に使われる石の種類は、どんな石が良いのでしょうか?」

A お墓は何代にもわたってお祀りするものですから、風化しにくい硬い石を使うことが大切です。それには「花崗岩」(みかげ石のこと)が最も適していて、現在の墓石のほとんどは「花崗岩」が使われています。国産のものが大変少なくなり、大半が輸入の石となってきています。韓国、インド、中国、アフリカなど二十数カ国から輸入されています。墓石の善し悪しは専門家でないと見極めが難しいものです。お墓を建てる石材店と一緒に墓地へ行き、建てられた実物を見ていただき、気に入られた墓石を選ぶのが一番賢い方法だと思います。墓地はお墓の一大博物館です。
Q

「お墓を新しく建てかえることにしましたが、古いお墓の処分方法は?」

A 長い間ご先祖様をお祀りしてきた大切なお墓ですから、菩提寺のお坊さんに頼んで「魂抜き」の法要を忘れずに営んでください。法要が済みましたら、墓石を無縁塚に入れてもらい永代供養します。この場合は墓石全てではなく竿石だけにして、下の台石は石材店に頼んで処分してもらいます。
Q

「お墓の価値は何で決まるのですか?」

A サイズ、デザインや加工方法などによって決まります。石は天然の物ですので、生産調整ができません。生産量が少なく需要が多ければ稀少価値として高価になり、逆に生産量の多い石は比較的安価にお求めいただけます。石質が悪いから安い、良いから高い、とは一概には言えません。加工面では、石は重くて硬いものですから、四角に切るのと丸くするのとでもコストは変わってきます。高価なお墓をつくればよいというものでもありません。ご予算に応じて建てられたら良いと思います。
当店では国内外の銘石を取り扱っております。ご参考までに当店売れ筋の価格帯は、代々墓で120万~200万円、夫婦墓で50万~100万でございます。