ご生前にお墓を建てることを寿陵といいます。戒名や建立者の文字が朱色のお墓を見かけられましたら、それが寿陵です。現在では場所によって寿陵の占める割合が70%以上の霊園もあるそうです。現在、寿陵が増えているのは、日本が世界一の長寿国になったことにも関係があるとも思われます。かつての日本人は生きることに精一杯で自分の死後すら考える余裕などなかったわけです。寿陵の増加は、人々が来世を考えるゆとりを持ち始めたということで豊かな文化のバロメーターでもあります。