2009年12月30日(水)
アヌラーダプラ
 旅の前にガイドブックは購入するけれど、たいてい「持っている」だけの満足で、ろくに読みもしないで現地入りをする。予備知識があれば、もっともっとその国のお宝を楽しめるのだろうにといつも思う。
 
 アヌラーダプラの青い空に、何の迷いもなく、まっすぐにそびえるその真っ白な仏塔を見た瞬間、「心の往くべき場所の道標を、とうとう見つけた!!}そう叫んでいた。この塔の先へとずっとずっと昇っていけばもう安心だ。そんな気がした。アンコールワットで得た安堵感につながるものがここにあった。自然と手が合わさる。

 お正月を前に白い衣服をまとった人々で、参道はいっぱいだ。わたしたちのような観光客もわんさかいるからなおさらこみあっている。かつて、仏教徒をねらったテロがあった場所柄、警備は厳重だ。何度もボディーチェックと所持品検査を受ける。それがなければ本当にのどかな信仰の風景なのだが・・・。どこからともなく聞き覚えのある経が流れてくる。スリランカ訛り??の般若心経だ。
 ガイドさんが言う。「6月にはこの塔にジャスミンの花の綱がいくつもかかるんですよ。あたりはジャスミンの香りにいっぱいになる。とても美しい。」目を閉じてその光景を思い浮かべる。次に来るときは、その光景を見たい!! これは夢に終らせちゃいけない。いつかきっと、またこの塔に逢おう。

 宿泊はコテージ風のパームガーデンホテル。運がよければ野生の象がみられると教えられ、ルームメイトと敷地のはずれにある貯水池のほうへ歩いていく。なるほど、「象危険!!」の表示がホテルと貯水池の境のフェンスに下がっている。警備員もいる。暮れてゆく風景が美しかったので、外に出てもいいかと聞くと、見張っていてやるからこっちへこいという。いい写真が撮れた。
 ここのホテルのプールでも、ひと泳ぎ。冷たい水がここちいい。夜、空を見上げるとそろそろ満月下を迎える月が美しい輝いている。プールサイドで月光欲。最高の贅沢。

ルワンウェリ・サーヤ大塔


 
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日記